「本の『使い方』‐1万冊を血肉にした方法‐」 ~かえるの2015年ベスト本 その1~
2016年2月から読書の備忘記録としてブログをつけ始めた。
それまでも本を読んでいて、気になったフレーズや考えたことをメモすることはあったが、文章として残していこうと思ったことで、本の読み方も少し変わったように思う。
具体的に言うと、まず、本を読んでいて立ち止まることが増えた。ただ読み流すのではなく、ちゃんと感じよう考えようとするようになった。
それから、著者の“伝え方”が気になるようになった。多分、自分の感動を言葉で伝えることの難しさを感じたせいだと思う。
結果的に、読書が以前より深まったような気がしている。
…というわけで(調子に乗って)、2015年に読んだ本の中で、すごく刺激を受けた本2冊について備忘記録を残しておきたいと考えた。
まず、1冊目はこちら。
本の「使い方」 1万冊を血肉にした方法 (角川oneテーマ21)
- 作者: 出口治明
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2014/09/11
- メディア: 新書
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出口治明さんは私の読書の師匠(勝手に私がそう決めているだけで、もちろん面識なし)。とにかく本が大好きで、あらゆる分野の、信じられない数の本を読んだ上で、仕事や生活の中でちゃんと活かしていらっしゃるのが素晴らしい。
本書を読んでいて学んだ点は数知れず。
・古典は最良のケーススタディ
・新しい分野の勉強を始めるときは、関連書籍を7、8冊手に入れ、厚くて難しそうな本から読む。最後に薄い入門書を読んで体系化する。
・読書は著者との一対一の対話。ネクタイを締め、正座するくらいの気持ちで読む。
また、頭の中の膨大なデータベースの中から、選りすぐりの本が多数紹介されている。実際に私が読んでみて、心に刺さった本は以下の通り。
●考える際の視点を与えられた本
自分のアタマで考えよう ちきりん
●チームで仕事をするうえで参考になった本
部下を持ったら必ず読む 「任せ方」の教科書 「プレーイング・マネージャー」になってはいけない (ノンフィクション単行本) 出口治明
●笑えた本
男性論 ECCE HOMO (文春新書 934) ヤマザキマリ
●感動に心が震えた本
「橋をかける」は、1998年9月、インドのニューデリーで開催された「国際児童図書評議会」での美智子皇后陛下の基調講演が書籍化されたもの。
装丁も綺麗だが、美智子さまの語られる言葉の美しさに心が震えた。本当に美しい日本語をお持ちの方だ。
出口さんは、人間が生きる意味は「世界経営計画のサブシステム」を生きることだと言う。
人間が生きていく以上、「この世界をどのようなものだと理解し、どこを変えたいと思い、自分はその中でどの部分を受け持つか」を常に考える必要があると思っているのです。
そのためには、まず世界を正しく理解することから始めなくてはならない。その際に、本が果たす役割は大きい。本は、コストと時間がかからず、時間軸と空間軸が圧倒的に広くて深い、といったような優位性を持つからである。
出口さんの本を読んでいると、自分の無知・勉強不足を知らされると同時に、チャレンジ意欲を掻き立てられる。
さて、次はどんな本に挑戦しようか?
では、また次回。ごきげんよう。