「働く君に伝えたい『お金』の教養 ‐人生を変える5つの特別講義‐」 ~備えあれば憂いなし?~
人生においては、予測不能な出来事が突発的に起きる。
リスク回避のためには、普段の備えがとても大事。
この2週間余り、大好きな本を手にすることもままならない、怒涛の日々を送っていた私の心からの実感。
「お金」の備えもそう。20代の新社会人が「お金」について備える際に、指針となる原理原則を示してくれるのがこの1冊。
働く君に伝えたい「お金」の教養: 人生を変える5つの特別講義
- 作者: 出口治明
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2016/01/13
- メディア: 単行本
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生まれた時から世の中は不景気。リーマン・ショックや東日本大震災を経験。学校を卒業したはいいが就職もままならない。せっかく就職したと思ったらブラック企業。政府の財政赤字はどんどん膨らみ、年金は破綻間近とささやかれる…。
このような状況の中、今の20代は希望の未来を描けないでいるようだ。
その不安の正体は、「お金」にまつわるもの。
では、本当に、将来は暗いのか、希望は持てないのか?
著者は、お金にまつわる不安を「思い込み」と断じ、その理由を数字(データ)と事実(ファクト)でていねいに解き明かしていく。
結局のところ、不安の原因は無知ゆえに生ずる恐怖心。
メディア等から流れる情報をうのみにし、情報に振り回されることで恐怖心はさらに増していく。
まずは一呼吸おいて、「それって、ホント?」と問いかけるクセを身につけてください。
と、著者は説く。
こうしてお金について「知る」ことの他に、お金を「使う」、「貯める」、「殖やす」、「稼ぐ」と講義が続く。そして、最終的なゴールは
お金のことで死ぬまで不安に思うことなく、楽しく生きていけるようになること。
お金に支配されることなく、お金を支配できるようになること。
「20代の新しいお金づきあい入門!」と帯に書かれているが、20代をとうに過ぎたベテラン社会人(?)の私が読んでも、気づきの多い1冊だった。
「うんうん。やはり、事実を冷静に判断して、自分の頭で考えることが大事なんだよな~。」と、うなずくことしきりの私に、著者から最後のひと言。
最後に。くれぐれも本書に書いてあることを鵜呑みにしたりせず、自分の頭でしっかり考えるようにしてくださいね。
反省、反省。
では、また次回。ごきげんよう。