かえる291の読書日誌

本好き、コーヒー好き、妄想好きなかえるの読書の足跡

小説

「七つの会議」  ~負の感情がもたらす悲劇~

父が図書館で池井戸潤の「七つの会議」を借りてきた。 父は小説しか読まない。図書館で本を選ぶ基準は、“直木賞受賞作家”の作品であること。芥川賞受賞作家は興味がないらしい。すごくシンプル。 池井戸潤の本は読んだことがないが、たまたま図書館にあった…

「‐髪結い伊三次捕物余話‐竃河岸(へっついがし) 」                 ~主人公の行く末は…?~

普段あまり時代小説は読まない方だが、本好きの従妹が貸してくれたのをきっかけに、どっぷりはまった髪結い伊三次シリーズ。 1997年の「幻の声」から数えてシリーズ第15作目 。 毎年、新刊が出るのを楽しみにしていたが、残念ながらこれがシリーズ最後の1冊…

「長いお別れ」    ~失われていく中で最後に残るもの~

認知症を患う父が亡くなるまでの10年の家族の物語。 実際にアルツハイマー型認知症のお父様を亡くされた経験を持つ著者の手によるこちらの物語、壮絶な介護の現実が、柔らかいユーモアで優しく包まれて表現されている。悲しい結末なのだけれど、ただ悲しいだ…

「わたしを離さないで」  ~見てから読むか、読んでから見るか~

「わたしを離さないで」が、ドラマ化されていると知った。 テレビをあまり見ないので、気づいてなかった。(←遅すぎ!) わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫) 作者: カズオ・イシグロ,土屋政雄 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2008/08/22 メディア: 文…